人工関節部門

人工膝関節全置換術 (TKA)は変形してしまった膝関節表面の骨を切り取って金属製のインプラントを設置し、金属製のインプラントの間にポリエチレン製のインサートを設置して関節全体を人工の関節に置き換える手術になります。

大腿骨の骨を切っていく途中の段階で、プレカットトライアルという仮の小さな大腿骨コンポーネントを取り付けて関節の隙間（ギャップ）を確認し、それを用いて1mm単位の正確な調整を行ってから本物のコンポーネントを設置するという方法です。この方法により最適な軟部組織バランスを手術中に確認することが可能になります。

膝の変形が強い患者さんの場合は適切な骨切りを行う際の指標がわかりにくい場合があります。当院では変形の強い患者さんに対してナビゲーションシステムを用いて骨切りを行い、正確な手術を心がけています。

患者さまにとって術直後麻酔から覚めた時の痛みはとても心配なこと思います。当院では手術後の疼痛をできる限り軽減させるために、硬膜外麻酔の併用・関節周囲多剤カクテル注射を患者さまの状態に応じて行います。また、経口鎮痛薬も痛みの状況を見ながら数種類を併用して利用して、リハビリの際の痛みも和らげるようにしております。

手術後は、術後翌日からリハビリテーションを実施しています。できる限り早期の機能回復を目指してリハビリを行なっております。詳しくはリハビリテーション部の記載をご覧ください。