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睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠中に呼吸がとまる睡眠時無呼吸症候群(SAS)では、以下のような症状がおこります。

症状1:いびきをかく

pict_suimin01いびきは狭くなっている喉を空気が通ることで起こります。
いびきをかくということは気道が狭くなっているからです。

症状2:夜間に何度か目が覚める、トイレに行く

pict_suimin02閉塞型SASでは呼吸が停まったのちに、激しい呼吸と大きないびきで呼吸が再開されます。
この呼吸の停止・再開が睡眠の深い眠りを醒させてしまいます。
夜間に何度かトイレにいくというのはSASが原因となっていることがあります。

症状3:朝の熟睡感不足

pict_suimin03よく眠ったはずなのに朝すっきりしない。
ぐっすり寝た気がしないということはありませんか?
SASが睡眠を邪魔するために良質な睡眠を得る事ができなくなってしまいます。

症状4:日中の眠気

pict_suimin04SASによって睡眠が分断されるために脳が十分な休息をとれなくなってしまいます。
このため日中にうとうとしてしまうということが起こります。

睡眠時無呼吸がもたらす更なる危険

睡眠中の無呼吸は酸素不足に脳が鈍感となっているために、日中では考えられないくらいの低酸素状態に陥っています。また呼吸の停止・再開が繰り返されるために心臓に負担がかかります。このため長期的には以下のような様々な合併症がもたらされます。

高血圧 糖尿病 心不全
不整脈 脳梗塞 認知・気分障害

SAS患者さんでは、高血圧は健常人の1.4倍、夜間心臓突然死は健常人の2.6倍、脳卒中・脳梗塞は健常人の3.3倍の発症率といわれています。
生命予後に関しても密接な関係があり、SASが無い患者さんでは8年後の生存率が96%であるのに対し、中等症以上のSASがあると8年後の生存率が63%に悪化するとの結果がでています。(出典:Chest. 1988;94(1):9-14.)
つまり、中等症以上の睡眠時無呼吸の人は8年で100人中37人が死亡するということです。

睡眠時無呼吸の診断

睡眠時無呼吸かもと思われたら以下の流れで無呼吸の有無を調べていきます。

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1, 問診

SASの可能性を問診によって診察させて頂きます。また同時に高血圧などの合併症がないかを確認します。

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2, スクリーニング検査(簡易型終夜睡眠ポリグラフ)

問診によってSASの可能性があると判断されると、簡易検査として睡眠中の呼吸の空気の流れと血液中の酸素量を記録出来る検査を自宅で行うことができます。簡易検査で診断出来るSAS患者さんは重症に限られます。

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3, 確定診断

SASは中等症でも生命予後に影響するため、簡易検査にて重症と判断されなかった場合でも治療が必要な方がおられます。より精密な検査をするためには一泊入院していただき、一晩かけて睡眠ポリグラフ検査を行います。
これは、体にセンサーを付けて、脳波、心電図、口・鼻からの気流、胸部・腹部の動き、動脈血の酸素量、いびきなどを記録し総合的に解析するものです。この検査により、睡眠障害の有無と、SASであるかどうかの確定診断とその重症度を判定します。
最新のワイヤレス検査機器を導入しているのが、当院の特徴です。これまでの有線検査機器では検査中のトイレ歩行などに制約がありましたが、この機器は患者さんのストレスも減り、快適に検査ができます。

睡眠時無呼吸の治療

pict_suimin08睡眠時無呼吸を治療する薬剤は現在ありません。
最も有効性が高い治療法は就寝時、鼻に簡単なマスクを装着して気道の気圧を高め、狭くなった気道を広げるCPAP(シーパップ/経鼻持続陽圧呼吸療法)装置です。このCPAP装置による治療は、自宅で行うことができます。
月1回受診していただき、経過をみさせていただきます。この治療は健康保険が適用され、患者さんの自己負担額は月5,000円程度(3割負担の場合)です。

当院でのSAS治療

pict_suimin09SASは内科疾患に悪影響を及ぼすことから当院では内科にてSAS治療を行っております。
熟睡感が乏しい、日中に眠気が強いなどのSASの症状がある方だけでなく、降圧薬を内服しているがなかなか血圧が下がらない方もSASの可能性がありますので、内科外来の受診をお勧めします。
症状やその他の合併症をお伺いしたうえで自宅での簡易型検査や入院での精密検査をご提案させて頂きます。

治療の効果

pict_suimin10CPAP装置による治療の効果は、治療を始めた最初の夜から現れ、無呼吸数の減少や血液中の酸素量の改善が見られます。
また日中の強い眠気や居眠りの改善が見られます。
更に継続的に治療を続けることにより、SASによる合併症の改善が見られます。
生命予後もCPAP治療を継続的に行った場合、大幅に改善し、健康な人と変わらなくなるというデータがでています。